当社が基本設計等に関わった熊本県西原村の布田・龍王社が、第27回くまもとアートポリス推進賞を受賞いたしましたので、お知らせいたします。
【熊本県HP/「第27回くまもとアートポリス推進賞」受賞作品紹介】
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/115/4414.html
「布田・龍王社」
(審査員評)
高さ25mはあるだろう、大きな杉の木の参道が15mほど続いた先に、土俵が築かれている。龍王社はその向こう正面、土俵のすぐ先のところに建つ。すぐ後には布田川が流れている。龍王社は、2間四方、高さ2間強の、流造の小さな社である。
まずは、参道の背の高いこの緑のかたまりとの大きさのバランスがすばらしい。流造と言っても、屋根に反りはなく、仕上げもガルバリウム鋼板の瓦棒葺き。きわめて簡素なつくりで、神社というよりも、瀟洒な小屋といった風情である。選択されたこのつくりの清々しさもまたすばらしい。
実際、社は、この地区の寄合所としても使われる。鍵は掛けられない。なかに入ると、正面に祭壇はあるものの、杉のフローリング張りで、座せば前の土俵を見る特等席ともなる。
もともとここに、龍王を祀る社があり、その前で、毎年、奉納相撲が行われてきた。それが2016年の熊本地震で基礎がずれ、本体も傾いた。その再建を地区住民が行なった事業である。再建したのは、一義的には、もとからあったウツワとしての建築ではあるが、むしろナカミを、その精神を継承することが目指された。そこに大きな意義がある「建築」である。
※このプロジェクトの詳しい内容は後日紹介いたします。
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