お知らせ

国指定史跡鳥取城跡中ノ御門渡櫓門の竣工

当社にて、設計監理を行った鳥取城跡中ノ御門渡櫓門の竣工式が行われました。
中ノ御門は、元和7年(1621)に池田光政によって現在の形に整えられ、大火で一度焼失するも早急に再建され、明治6年(1873)の廃城令後に解体されるまで、鳥取城正門として藩の威厳を示していました。

中ノ御門渡櫓門は鳥取城の大手門の役割を担い、近世城郭の特徴でもある枡形虎口内に設けられた櫓門です。
長年に渡る発掘調査によって得られた遺構情報や江戸末期~明治初期に撮られた古写真、絵図、文献、類例を根拠に関係官庁と協議を重ね、工事期間中は「藩政期であればいかに作られていただろうか?」という歴史上の疑問に答えるべく、高い技術を持った職人と共に関係者一丸となって復元工事に取り組みました。
渡櫓門の工事は、令和3年(2021)11月より約3年半をかけて令和7年(2025)3月に完成しましたが、この事業構想は平成17年(2005)にさかのぼり、足掛け20年を要した鳥取城復元事業の大きな節目となりました。
往時を偲ぶ復元整備によって、鳥取藩32万石の歴史が鳥取市民に受け継がれて行くことを願います。

【鳥取市HP】 
https://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1744010580485/index.html

(上段左)全景 (上段右)堀端から(中段左)渡櫓門 正面(中段左)渡櫓門 背面
(下段左)錺金物(下段左)内部